胸郭出口症候群の種類について
胸郭出口症候群には原因によって4つの種類に分かれます。
胸郭出口症候群の種類
- 斜角筋症候群
- 肋鎖症候群
- 過外転症候群
- 頚肋症候群
斜角筋症候群
中斜角筋・前斜角筋・第一肋骨が構成する三角形の隙間を斜角筋隙(しゃかくきんげき)といいます。
ここで腕神経叢という神経の束と鎖骨下動脈圧迫や牽引されている状態です。
手の薬指、小指にしびれや痛みがおき、握力も弱くなります。
なで肩の女性に多く見られ、長く肩を下げていると症状が悪化します。
男性でも同様に起こる場合があります。
また、中斜角筋・前斜角筋・小斜角筋の緊張と狭さに「筋肉のコリ」が加わって
発症の原因になることもあります。
肋鎖症候群
肋鎖関節症候群は、第一肋骨と鎖骨の狭い隙間を通る動静脈と腕神経叢が、物理的に圧迫を受ける状態です。
過外転症候群
小胸筋と肋骨間のスキマを腕神経叢と鎖骨下動静脈が走り、上肢へと走っています。
上腕外転時に、小胸筋の烏口突起(うこうとっき)停止部で、腕神経叢と鎖骨下動静脈が圧迫牽引を受けてしまう状態です。
具体的には、電車やバスのつり皮につかまるような体勢を取ると、腕が痺れたり痛みが出たりします。
頚肋症候群
第7頸椎横突起が延びて肋骨化した先天性の奇形です。このケース稀です。
牽引型と圧迫型〜さらに分類される胸郭出口症候群
4つのタイプの胸郭出口症候群を記載しましたが、胸郭出口症候群はさらに牽引型と圧迫型に分類されます。
牽引型の特徴
- 腕神経叢がどこかのポイントで引っ張られることにより症状を起こす。
- 胸郭出口症候群患者の8割〜9割が牽引型と言われている。
- 首が長く、なで肩で猫背の若い女性に特に多い。
- 牽引型の胸郭出口症候群の治療・改善には手術適応は基本的に行わない。
- 姿勢矯正、運動療法にて改善される可能性が非常に高い。
圧迫型の特徴
- 胸郭出口症候群患者の1割〜2割が圧迫型。
- 怒り肩で筋肉質の男性に多い。
- 圧迫型の胸郭出口症候群の治療は、まずは保存的に行なう。効果がなければ外科的治療を行う。
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