胸郭出口症候群の治療の流れについて2

運動するペースと強度・負荷・回数等(胸郭出口症候群の治療2)

胸郭出口症候群は『治る』ということはありません。

 

症状を消失&起きないように体を作り変えて治療改善するという考え方になりますので、運動を怠ると再発します。

 

よって寛解(症状はほぼ消失)したとしても油断せずに運動を永続的に行う必要があります。

 

 

胸郭出口症候群を治療改善させる為の運動ですが、ペースがとても重要です。
ただやみくもに毎日運動をしていても逆に体を壊してしまう可能性がありますので、このページに書いている事を十分によく読んだうえで「あくまで一つの参考として」実行してください。

 

 

古い筋肉を壊して、再生させることで筋肉量と筋力がアップする

 

まずはじめに筋肉と筋力が付く仕組みを覚えましょう。

 

筋力トレーニングをすると、筋肉組織が傷付いたりちぎれます。それを再生させる時に筋繊維・筋肉量や筋力が増加します。ですが、その人に合ったある程度の負荷をかけないと筋肉量や筋力は付きません。(負荷については後ほど説明致します)

 

 

運動による筋肉痛が残っている場合はその部分の運動はしない

次に筋肉痛についてです。

 

普段使わない筋肉を急に使うなどすると、筋繊維が損傷し、炎症を起こします。この炎症が痛みを生じさせています。これが大半の筋肉痛です。

 

筋肉痛が残っている状態はまだ炎症が残っていますし、筋肉を元の状態に再生させている途中です。この状態で筋肉痛が残っている部位の筋肉を運動させると、再生途中の筋肉を過度に壊してしまうことに繋がる為逆に筋肉が付きにくいという結果になってしまいます。

 

基本的には筋肉の疲労や痛みがしっかり消えてから、再度その部位の運動を行うようにすることが筋肉・筋力を付ける近道です。

 

私の経験上では、ほんの少しの筋肉痛が残っている状態での運動はそれほど問題はありません。

 

疲れ具合やその日割ける時間等、自分と相談して行うと良いと思います。

 

結論としては、週2〜3回の運動で十分筋力・筋肉はアップします。

 

 

負荷強度・回数によって効果が違う

 

筋力トレーニングは持ち上げる重さや回数によって効果が違ってくるということを知っておきましょう。

負荷強度

1セットあたりの
   限界回数

筋肉への効果 主な特徴
軽い 13〜20回 筋肉の持久力アップ 筋肉はほとんど太らない。体を引き締めるのに適しています

やや重い

 

 

7〜12回 筋力・筋肉量アップ

筋肉が割と太くなりやすい。一般的なトレーニング回数。

重い 5回程度 筋力アップ 筋力がアップしやすいが、リスクの伴う重量運動。上級者。

 

私がオススメする負荷

 

胸郭出口症候群の方は、筋肉の緊張やコリが原因で症状を引き起こしている場合もあります。

 

ですので、最初の1ヶ月は1セット13〜15回で軽めに疲労する重量を2セットづつ行って様子を見ましょう。(トレーニングを行って悪化するようであればその種目はとりあえず中止してください)

 

セット間のインターバル(休憩)は1分が良いです。(全ての筋力トレーニングに共通します)

 

1ヶ月経過して特に悪化が見られなければ、やや重めの重量で10〜12回を1セット行ってみましょう。(7回が限界の負荷だと強すぎます)

 

体が慣れてきたと感じたら、2セット〜3セットと徐々に増やしてみます。
筋力が付くにつれて1セット10回〜12回の限界回数で行える重量がアップさせたりし、2〜3ヶ月目から効果が実感出来てくると思います。

 

半年が経過する頃にはトレーニングのコツや、自分に適した種目や行い方が体でも頭でもわかってきていると思います。

 

無理は絶対に禁物!休む勇気が必要。

 

治療改善を焦るばかり、ハイペースで筋力トレーニングを行ったり、強い負荷を無理に行ったりしたくなるかもしれません。

 

ですが、ここは我慢の時です。

 

筋肉・筋力を付けるのは、数ヶ月〜数年と長い時間がかかります。
無理なトレーニングを行って体を壊してしまうと、長い期間トレーニングが出来なくなり、逆に遠回りになってしまいます。(私自身と他の方の経験上です)

 

 

治療改善が軌道に乗ってきたら、状態維持に努める

1年〜2年も継続すると、自分の体に筋力・筋肉が付いた実感が必ず得られます。
寛解(症状が消失)したのであれば、その体の状態を維持する方向に切り替えてみましょう。

 

この段階までいくと筋肉量のアップはそれほど重要ではないと考えます。筋肉量を維持しつつ、持久力がある筋肉を作っていくのがよいと考えます。

 

ですので、負荷は15回が限界回数で行える重量で3セット行います。

 

20回の限界回数ばかりで行うと、持久力はアップしますが筋肉量が落ちていく可能性が高くなるため、胸郭出口症候群の再発の可能性も出てくるかもしれません。

 

 

ですが胸郭出口症候群は人によって原因と症状が千差万別ですので、持久筋トレーニングがさらに良好な結果に結びつく可能性もあります。この段階まで来れたのであれば自分でいろいろ試してみると良いと思います。

 

私の経験上では、体を壊さずに適度に続けて行うには1種目は3セットまでにすることと、同じ種目を行うときは2日空けてから行うのが良いと感じております。

 

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症状大きさ別の胸郭出口症候群の治療改善方法へ

 

 

 

余談

 

私は胸郭出口症候群を患う前運動する習慣はほぼ無かったのですが、発症後は運動する習慣がしっかり身に付きました。

 

症状が酷い時はとても辛い思いをしてきましたが、寛解した今となっては嬉しい副産物だなぁと感じています。
実は面倒に感じる事もしょっちゅうですが、運動をサボると再発してしまうから嫌でもしなければいけないのです(笑)ずっと健康を保つ為には運動は必要不可欠なのですね。



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