針灸と胸郭出口症候群
こんばんは。
盛岡あっついです!今日で14日連続真夏日です。
私は営業職で、昼間一番暑い時間に車で走り回る仕事ですので、
右腕が日焼けしてもうまっ黒!(笑)
女性がしてる、アームカバー買おうかな・・なんて本気で思ってます。
今日のお題
針灸と胸郭出口症候群
胸郭出口症候群ってネットで検索すると、整体、カイロだけではなく、
針灸に関することも多くヒットします。
「 胸郭出口症候群の治療には○○針灸院へ 」などの宣伝。
以前にも私の記事で、
「 針灸は保存療法であり、筋肉の緊張からくる胸郭出口症候群症状には一時的な効果があるかもしれませんが、根本的な治療にはなりません 」
というような内容を書きました。
最近医学の論文を読み漁っていたら、針灸師で有名大学リハビリ科所属の先生が書いた論文を見つけました。
内容はこんな感じです。
・牽引要因が強い胸郭出口症候群は、針灸治療後に上肢の筋緊張が緩和することにより一時的に症状が悪化する可能性がある。
・針灸治療が保存療法の一つである以上、仮に対症的な症状が改善しても本質的な原因・要因が減らない限り何度でも再発し、克服することは出来ないと考える。
・もし現在の仕事から離れることが出来れば症状の改善が見込まれる症例も多いが、現実問題として我々がそれを患者に促すことは出来無い。実際には患者自身が体調と仕事量の間でどう折り合いを付けていくが課題となる。
・ある患者は転職により職場環境を変え、フィットネスクラブで積極的な運動療法も併せて行っていった。
これらは症状再発予防にも大きく影響したと考えられる。
決してこちらから運動療法継続を促したわけではなく、病態を丁寧に説明し、発症に絡んでいると推測される要因を一つ一つ患者自身に丁寧に洗い出してもらった結果である。
患者をとりまく周辺環境から胸郭出口症候群を引き起こした要因を患者自身に気付いてもらい、患者自身でリスク要因を減らしていく努力をしてもらえるように、患者自身とともに考えていくことも重要であろう。
論文内容は以上です。
針灸に通われるのも結構ですが、胸郭出口症候群とわかっていながらも、施術が針灸治療だけに留まっているのであれば、それはお金と時間の浪費だと思います。
運動療法や、病態メカニズム、症例をどのくらい知っているか、等をしっかり説明できる針灸師であれば良いと思います。
針灸はあくまで保存療法です。根本治療ではないので、通院選択するときにはよく考えましょう!
平成24年8月30日
参考文献:胸郭出口症候群に対する針灸治療と運動療法; 医道の日本 788号, 2009年 :
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