胸郭出口症候群の治療にストレッチはなぜ大事?
当サイトでも、毎日のストレッチを推奨しています。
「なぜストレッチが大事か」を知ると、毎日のやる気がプラスになるかもしれません。
こんにちは。管理人マナです。
一般的なストレッチ効果は、
- 柔軟性の獲得
- けがの予防
- 関節の可動域の拡大
- 血流促進
などと言われていますよね。
でも、ぱっと見ただけでは「これら効果は胸郭出口症候群の治療に関係あるのかな?」と思ってしまいがちです。
そこで今日は、「なぜストレッチが胸郭出口症候群の治療に必要か」を説明します。
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胸郭出口症候群になると痛みやしびれを感じるメカニズム
胸郭出口症候群の原因ついておさらいします。
胸郭出口症候群は、主に鎖骨と第一肋骨の隙間である「胸郭出口」が何らかの原因で狭くなり、そこに通っている神経が圧迫や牽引を受けて肩周辺〜手腕にかけて、痛み・しびれ・だるさを引き起こす症候群です。
原因は胸郭出口の狭さだけではなく、首の斜角筋の形状に骨格や特定の姿勢が加わって引き起こされることもあります。
神経が圧迫や牽引を受けると・・・
狭くなった胸郭出口周辺に通っている神経が圧迫や牽引を受けると、その周辺は常に緊張状態になります。
(神経が圧迫・牽引されただけでも、しびれやだるさの症状を引き起こします)
この状態になると、自律神経の交感神経が優位になり、さらに緊張していきます。
緊張が強まった部分は、筋肉の張りや凝り、血流障害を引き起こして痛みを引き起こしていきます。
痛みを引き起こすと、ますます緊張が強まり、神経の圧迫を強めて痛みやしびれ・だるさといった症状を次々に引き起こします。
いわゆる「痛みのスパイラル」です。
この悪循環からどう抜け出すか
痛みのスパイラルを引き起こしている大きな要因は、「神経の圧迫・牽引」と、「組織や筋肉の緊張、コリ、血流障害」の2つがあることが分かりました。
それぞれの原因を解決していけば、胸郭出口症候群の症状は改善に向かうはずです。
原因1.神経の圧迫・牽引の解決
悪循環の根本原因です。
この解決策として一般的なものは、体操療法、運動療法、姿勢改善です。
しかし、狭くなってしまった胸郭出口を、健康になるまで広げた状態にすることは簡単ではありません。
胸郭出口を広げるには筋肉を付けたり、日常の悪い姿勢の癖を直すことが必要ですが、年単位の時間がかかることが多いです。
大変面倒で根気がいる作業ですが、胸郭出口症候群の根本原因となっている部分の為、地道に実行し続ける必要があります。
最悪のケースは手術になりますが、後遺症リスクや再発もある為、ほとんど行われていません。
胸郭出口症候群患者9割の治療は、体操療法・運動療法等です。
原因2.組織や筋肉の緊張、コリ、血流障害の改善
次に悪循環のもうひとつの原因である「組織や筋肉の緊張、コリ、血流障害」です。
これを解決する為に大切な要素がストレッチです。
緊張してしまった筋肉や組織を、ストレッチで伸ばしたり縮めたりすることで、緊張を解き、血流の改善を促して痛みの物質を洗い流す効果があります。
また、神経の中にも血管が通っています。
胸郭出口で圧迫・牽引された神経の中を通っている血流も悪くなっており、それが痛みを引き起こしている要因の1つになっています。
ストレッチをすることで、神経も筋肉と同じく伸びたり縮んだりして、血流の促進・改善を促すことが出来ます。
そして栄養や酸素が神経へと運ばれ、痛みを生み出す物質や老廃物が排泄し、神経の緊張を解き、周辺組織の緊張も解かれます。
これが、「胸郭出口症候群を治療改善へと導く為にはストレッチが大切」という理由です。
症状が強いほど改善には時間がかかる
痛みやコリ、ハリを引き起こすのは、「痛みのスパイラル」が原因と説明してきました。
症状が強いほど、痛みのスパイラルを多く循環させた結果であり、症状を引き起こす痛みの物質がその分溜まっている状態です。溜まった分だけ、改善には時間がかかってしまいます。
その他の改善策は以下の通りです。
- 毎日の入浴・・・・血流促進、緊張を解く効果。
- 姿勢の改善・・・・不良姿勢をしないことで、筋肉の緊張を減らす。
- 食事の見直し・・・口から入るものによって体は出来あがる。
- 寝具の見直し・・・寝ている間の筋組織や神経への負担や緊張を減らす。
整形外科では対症療法として、痛み止め薬、筋弛緩薬、神経の栄養であるビタミンB12の処方、温熱治療の実施をしますが、これらは大きな効果が得られません。
整形外科での治療は、この対症療法以外にやれることが無いという表現が正しいかもしれません。症状が強い場合は、神経ブロック注射をすることもあります。
よって私がこのサイトで「自分で治そうという気持ちが大切」、「胸郭出口症候群の治療改善の近道は地道」とあちこちに書いている所以です。
中でもストレッチは手軽で毎日出来る事です。
毎日続けることで「痛みのスパイラル」を止める事が出来るし、その間に体操や筋トレで胸郭出口を広げる体を作っていくことで、胸郭出口症候群は解決へと向かっていきます。
平成25年2月2日
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